歯みがき中、ふと思って…。

歯ブラシの毛先を、
ハサミで、すこしだけ短く切ってみた。

使っていると、毛先って広がってきますよね。
なので、ダメもとで、試しに切ってみた。

おお…。
復活しました。
これで寿命が延びる、まだ使える。


そして。
けっこう磨きやすいんですよ。

奥歯に、スンナリ届きます。
圧力がかけやすくなり、歯と歯の間にも、
毛先がうまく入るような気がします。

歯ブラシの毛って、
あんがい高さありすぎ、なのかもしれない。
ぜひ、捨てる前に試してみてください。
スキキライはあるかと思うし
これが正しいのか、邪道なのかもしれないけど、
使いごこち、変わります。


……ん。
クラフトのサイトでしたね、ここ。


ある日のこと。

お世話になっている道具屋さんがやってきた。

その日は、
カナヅチを、ズラリ並べて見せてくれた。
ちなみに、カナヅチって、
業界では、玄能(げんのう)っていいます。
なので、以下、玄能で。


「へぇ〜。玄能っていっても、いろいろあるんだぁ」

大きいのやら、小さいのやら。
鉄の頭の径が違ったり、
同じでも、その長さが違ったり。
重さだって、微妙に異なる。

「そんなに違うんですかぁ?」
「野球選手も、バットの長さや重さにこだわるでしょ」
玄能を持ち、宙で振りながら、
得意げに語る道具屋さん。

作家モノというか、
名にし負う職人が作った玄能。
美しいです。うーん、ほしいなぁ…。

でも、けっきょく、買わなかった。
それなりに高いんですよ、値段が。
いつかはクラウン、いつかは有職の玄能、ってか?


それはともかく、そろそろ、結論。

「微妙なところで、モノの使いごこちは変わる」

歯ブラシの毛先を切り、
道具屋さんのカナヅチのことを思ったのでした。


■ 2009/09/04 ■



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Illustration:Motoko Umeda
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