といっても、私の手ではない。
他人の手をみていました。

クラフトフェアでのこと。
先日「クラフトフェア松本」がありました。

名に聞こえし、松本のクラフトフェア。
今年も、たくさんの作家、そしてお客さんが。
人ごみをかき分けつつ、
会場のあがたの森を歩いて回りました。

いやぁ、今年も盛況でした。


……あ。そうそう。手のことね。

お客さんの手をみていました。
商品を取る、お客さんの手をみていたのです。

どんなものが、手に取られるのだろう?
テイストは? 色は? カタチは?
木工品にかかわらず、
陶器だろうが、布だろうが、ガラスだろうが、
手がのびれば、その行方を追ってました。


作者が、これしかないと思ったって、
作品を、どれだけ丹精込めて作ったって、
それが手に取られなきゃ、意味がない。

手に取られるものが、正しいクラフトなんだ。
手に取られなければ、
売れるチャンスはないんだから。


そんでもって、どんなものが手に取られるのか?
……それは、教えられまへんなぁ。


■ 2009/06/03 ■



archives
Illustration:Motoko Umeda
2008年4月〜2011年3月 工房創成期の軌跡
日記アーカイブス

じっと、手をみる