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 「むかしは職人が世界の中心だったんだ」
 と、パリのベテラン家具職人が語る。
 
 NHKのテレビ番組「世界ふれあい街歩き」で
 フランスはパリ、バスティーユの街をとりあげていた。
 
 バスティーユは職人の街。
 いまも多くの家具職人がいるとのことで、
 番組でも何人かの職人が登場していた。
 
 その職人のひとりが
 「むかしは職人が世界の中心だったんだ」と言ったのだ。
 
 
 「むかしは職人の地位が高かったんだ」ではなく、
 「世界の中心だった」と表現する。
 パリのビストロの路上のテーブル席に座り、
 大きなお腹をゆすらせてしゃべる老職人。
 
 「C'est manifique!」(セ・マニフィーク)
 フランス語で「素晴らしい」の意。
 ここ最近で、いちばんスバラシイ言葉だったな。
 
 ■ 2010/11/25■
 
 
      
 
  archives Illustration:Motoko Umeda
 
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