テレビの旅番組で、リポーターが、
「北海道の、この空気感がイイんだよねぇ」と、
大きく伸びをしながら言っていた。


うーん…。

“空気感”という言葉になじめずにいる。

どうでしょう? 
空気感、使ってますか?
よく聴きますよね。

そうですか、あんまり気にしない、ですか…。
それは、現代社会に適応できてるってことだと思います。


ほんでもって、まいどのことだが、カチャカチャと…。
“空気感”で、ネット検索してみる。


 「いやー、いい店ですね。すごく空気感がいい」
  ふーん。

 「古き良き空気感は必見!」
  そうきたか。

 「店員の空気感はヤバかったよ」
  これは、マジヤバイね。


まあ。
こんなことに、いちいち引っかかる私は、
現代社会に適応していないのだろう。

でも、これだけは言いたいな。
上に挙げさせていただいた用例については、

空気感→雰囲気

でも、べつにいいんじゃないかなぁ?
あるいは、シンプルに“感じ”でも充分だ。


“空気感”の語源、ルーツは、
どうやら、写真の用語らしい。

「この一枚の写真の醸しだす空気感は〜」

著名な写真家さんが使ってそうな言葉ではある。
芸術作品を評論するなら、違和感はないか?


ヘリクツが過ぎるので、そろそろシメます。


もし、
「このクラフトがもつ空気感は、たいへん素晴らしい」
と言われたとしら……。

正直、とーってもウレシイです。
もっと言ってくれ〜っ!!

フワフワ舞い上がっちゃって、
言葉の端っこなんて、気にならなくなるだろう。


■ 2010/09/17 ■



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Illustration:Motoko Umeda
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