2008年4月〜2011年3月 工房創成期の軌跡
日記アーカイブス

冬のわさび田

















安曇野随一の観光スポットといえば、わさび田だろう。

穂高駅の東に位置する有名なわさび農園には、
その清楚かつスケールが大きい景観を求めて、
クルマが、観光バスが、レンタサイクルが、
いっぱいやってくる。

春・夏のシーズンともなると、
周辺道路は渋滞となり、たいへんなことになる。

いっぽう、いまは冬。シーズンオフ。
わさび田には人影まばら、とはいかないまでも、空いている。


冬のわさび田が気にいっている。

空いているというのもあるけど、
冬をおすすめする別の理由があって…。


なぜ春や夏ではないのか?

春から夏、秋にかけて、わさび田の上には、
ネットがかかっているのだ。
日差しを遮る、薄い網。
水温が上がらないよう日光を吸収する黒い網。
これが、見る者にとっては、ちとよろしくない。
もちろん、わさびにとっては、これがいいんだろうけど。


冬はネットがないから、
わさびの群れがつくる、
幾筋ものみどりの帯が並ぶさまを
見渡すことができる。

冬だからワサビないんじゃない? という心配はなし。
わさびは収穫まで、2、3年かかるため、
冬でも青々と葉をつけてます。


凛とした空気、雪の北アルプスの山なみ。
晴れた冬の日にわさび田へ行くといい。

陽だまりの水辺に日光が乱反射して、
凍えた頬も緩んでしまうだろう。


■2011/02/08■



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Illustration:Motoko Umeda