いつから付いたのだろう?

松本を走る路線バスに「系統番号」が。

行き先の表示の横に数字がある。
なんか、松本が大都会になったような気がする。

目下、再建中である経営母体のアルピコグループ。
外部役員を迎え入れ、もろもろ改革を行なっていると聞く。
バス利用客を増やすべく、系統番号をつけたのだろう。

とても良いことだと思う。

『え〜と。どのバスに乗っていいのやら…』
ちょっと分かりにくかったからね。


バスの系統番号といえば、
大学時代を過ごした京都を思いだす。

京都はご存じのとおり、外国からの観光客が多い。
で「キンカクジ、イキタイデス」(実際は英語です)などと
よく訊かれたものだ。

のちに、ガイドブックの編集者になり、
京都を担当することになった。
いやおうなしに、京都市内のバスに詳しくなった。

「京都駅から清水寺へは206系統」
「四条河原町から金閣寺へは205系統で」
「4系統は下鴨神社経由、深泥池行きだ」
「8系統は高雄へ」
などと、いまでも系統番号を覚えている。

系統番号を使わずに、
外国人にバスの案内をするのは、
現実的に不可能だろうな。


“改善の余地”というのは、いたるところにあるものだ。
使うひとの立場を考えることをやめてはいけない。
外から来た門外漢なひとの意見が、ズバリ的を得ていたりする。

青地に白ヌキで表示された数字を見て、
そんなことをつらつらと考えたのでした。


■ 2008/12/04 ■



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Illustration:Motoko Umeda
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